ラテアート世界チャンピオン 村山 春菜さんインタビュー
2011/02/01
クラブハリエ 日牟禮カフェ バリスタ
【賞暦】* 2008年
「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ2008」 7位入賞
* 2009年
「ジャパン ラテアート チャンピオンシップ2009」 準優勝
* 2009年
「ジャパン バリスタ チャンピオンシップ2009」 6位入賞
* 2010年
「ジャパン ラテアート チャンピオンシップ2010」 優勝
* 2010年
「SCAE ワールドラテアート チャンピオンシップ2010」優勝
ラテアートはどういったものなのでしょうか?
エスプレッソの上に細かく泡立てたミルクを注いで、コーヒーとミルクの色のコントラストで絵や模様を描いたものです。ラテアートを始めたきっかけを教えてください
私がクラブハリエに入社したのは、元々パティシエになりたかったからなんです。その後、カフェに配属されて働くなかでバリスタやラテアートの存在を知りました。
ラテアートをはじめたきっかけは、お店にセミオートのエスプレッソマシンが導入されたことですね。全自動のコーヒーメーカーよりも、一杯一杯丁寧に美味しいコーヒーをいれることができるから、という理由でした。
そのエスプレッソマシンを扱うバリスタの社内募集があったときに、自分から「やりたいです」と手をあげました。バリスタになろうと決めて、教わったのはマシンの基本的な扱い方だけで、あとはカフェのスタッフたちと一緒にあれこれ模索しながら技術を磨いていきました。
初めて作ったラテアートは今でも覚えています。
エスプレッソにミルクを注いでいくと、カップのなかで対流して丸い模様ができるんですね。その円を崩さないように大きくしていって、最後に真ん中に線を引くようにミルクを注ぐとハートになるんです。ラテアートとしてはとてもシンプルなのですが、その時にできたハートの模様にはとても感動しました。
ラテアートを始めてうれしかった事は
ラテアートをお出しした時のお客様の反応でしょうか。
お店ではカプチーノのご注文にはすべてアートをしてご提供しているのですが、お客様にはラテアートが新鮮に感じられるようで、驚いたり喜んだり、そういった反応を見られるのがとても嬉しいです。
ワールドラテアートチャンピオンシップ優勝を取るために苦労した事を教えてください
どのようなラテアートにするか?という作品づくりへの悩みや、綺麗なラテアートを作る為に、営業後や休日に練習を重ねました。
また、ラテアートの大会とはいえ、味や立ち振る舞いも審査の対象に入るので、親しくさせていただいている珈琲メーカーさんに相談にのっていただいたり、笑顔の練習もしましたね。
ワールドラテアートチャンピオンシップについて教えてください
世界大会では8分間の持ち時間のなかでデミタスカップ、カプチーノと大きさのちがう2種類のカップにくわえ、デザイナーズ・ベバレッジと呼ばれるオリジナルの作品を、それぞれ2杯ずつ計6杯をつくりラテアートの技術や味を競います。
大会には33カ国の代表者が出場し、予選の上位6名が決勝に進みました。私が大会でつくった作品は、大きなテーマを花として、つぼみやチューリップを描きました。
特に絵柄もカップも自由に選べるオリジナルの一杯には、日本らしさを表現しようとこだわりました。
カップには滋賀県の信楽焼を使い、お店の近くにある近江八幡の名所「八幡堀」に咲く桜と柳で、日本の春を表現しました。
優勝してからは反響は?
正直、反響が大きくて自分でもおどろきました。
優勝したあとは考え方もずいぶん変わりましたね。優勝したことが自信につながり、すべてに積極的になりました。最近ではセミナーや講演など人前でお話しすることも増えてきたので、「プロとしてもっとしっかりしないと」なんて思ってます(笑)
村山さんのようにキラキラ輝く為にはどうしたらよいでしょうか?
少々恥ずかしいですね(笑)
やっぱり優勝したときに感じたのですが、私ひとりでは決して優勝できませんでした。
家族や友人たち、そして、一緒に競い合い、応援してくれる仲間がいました。
そういった方々の支えがあって、このような大会で優勝できて、お互いに切磋琢磨していった過程に今の自分があると思います。
本当に皆さんに感謝している気持ちで一杯ですし、キラキラ輝くためというのであれば、そういった様々な自分を育ててくれた人に感謝する気持ちを常に持っている事が重要だと思います。
世の中の女性に向けてメッセージ(座右の銘)をお願いします。
私自身は常に「ポジティブに物事を考える」ようにしていますね。
ネガティブな気持ちになりそうなことがあってもそこは、ポジティブに意識を変えて心を落ち着かせて着実に前に進むこと。
そしてもう1つは「努力」をする事ですね。
努力をしないと気持ちだけが空回りしてしまう事もありますので、しっかりと頭と体に努力を染み付ける。この2つを心がけていけばきっと幸せな生活を送る事ができると思います。