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2011/07/01

株式会社増田採種場

【増田秀美さんプロフィール】
成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科卒業後、ヤナセ株式会社に入社。1985年高校時代より交際していた現夫と結婚。仕事と家庭の両立を目指し、多くの方の協力のもと現在に至る。2008年、夫の会社である品種開発メーカー 株式会社増田採種場の専務取締役に就任。新野菜「プチヴェール」の名づけの親。2009年ミセス日本グランプリ受賞
【事業概要】
* ブラシカ類育種研究開発およびバイオテクノロジー関連
* 種子および関連資材販売
* 健康食品関連事業
会社URL http://www.masudaseed.co.jp

事業概要を教えてください

アブラナ科に特化した品種改良・品種開発や、野菜、野菜食品の販売しています。
また、開発した野菜を自社で栽培し、健康食品も販売しています。

この業界に入ったきっかけを教えてください

実は結婚するまでこの業界のことはまったく知らなかったんです。現在の主人とは高校一年のときからの付き合いなのですが、大学も入った会社も別々でしたし、学校でも文系でしたので、理系側については知らない事が沢山ありました（笑）

今でこそ、このように野菜のプロフェッショナルとしてアブラナ科とか十字架植物とか話していますけど、全て結婚後１から勉強しました。

この業界で仕事をしていてうれしかったことを教えてください

色々なところに行けることですね。

産地各々の特色、地域性を見るために実際にその土地に触れて、話を聞きに行きます。
日本の農業の活性化に貢献していると実感できることはとても大きな喜びです。
昨年、新たに品種改良に成功したプチヴェールという野菜があり、その名前は私が付けたのですけど、うれしいばかりでなく責任も感じます。

新しい野菜を生み出すということは次の世代への責任を持つということなので。
地域で生産していただいている方によりよい環境を提供する事と、そして、時代とともに変化する消費者のライフスタイルに合わせたものを作る事も、大変重い二つの責任がありますが、だからこそのやりがいを持って開発できるというのがとてもうれしく感じます。

逆に一番大変だった事を教えてください

主にヨーロッパや日本で契約させていただいている農業法人の方に私たちが品種開発をしたタネを採種していただいているのですが、予想道理にいかないことです。

異常気象で種子が思うように取れなかったり、受粉に必要な蜂が寒さで思うように動いてくれなかったり。
他の商品のようにすぐにやり直しがきくものではなく、失敗すると一年待つというそんな時間との戦いがあります。

また、全国の生産者を訪問していると、生産の大変さを身にしみて感じます。
せっかく丹精込めて栽培した野菜も、豊作になりすぎると、労力に見合わない価格になってしまったり、天候不順で収穫量が激減したり。

消費者としては安くて安全な野菜をと思うのですが、一つの野菜を作るために、多くの努力をしている生産者を思うと、それに見合った価格で販売をしていただきたいなと思ってしまいます。

増田さんのようにキラキラ輝く為にはどうしたらよいでしょうか？

まず１点目が【何事もネガティブに考えないこと】だと思います。
私は、品種改良野菜が自然災害に負けても、逆にこういう状況だと野菜はこうなるのか、とチャンスだと思って勉強しています。

そして、２点目として【色々な人に会うこと】です。
活気のある市場に行って、びっくりするぐらい高齢のおばあちゃんが元気に野菜を売っているのを目の当たりにしそのおばあちゃんのお話を聞いてみるととても気持ちが穏やかになります。

そんな人たちと接することが自分自身のエネルギーにもなります。これは人それぞれの状況によって変化するものではあると思いますが、私は、やはり女性は家族の協力がないと仕事をするのは難しいと思っています。

子供をもつ母親として、しかしながら一経営者としても仕事をしているため十分な時間を子供に割くことはできない。
そして、家族に協力してもらいながら、常に申し訳ないという気持ちがあります。だからこそ決して半端な仕事をしてはいけないという気持ちがより強くなるのです。

増田さんの夢を教えてください

うちの会社は昭和初期から続いていて、夫が３代目にあたります。
夢としては、やはり会社がずっと存続し続けることですね。

特に私たちの事業は皆さんの口に入るものを開発するため、日本人としての食文化を侵食することなく、しかしながら、生産しやすく、おいしい野菜を常に品種開発する会社であり続けたいと思っています。

世の中の女性に向けてメッセージ(座右の銘)をお願いします

【いつも明るくかわいらしく】ですかね。

ブログでも書いているのですけど、かわいらしい女性でいることが大事だと思っているんです。

仕事をしていると、どうしても女性は男性化します。でも、かわいらしさを持つと、男性化せずに男性社会と調和できるんです。
色気を出すとかいうのではなく、女性らしく働くことで自分の100パーセントでよりよい仕事ができます。

あとは体にいいものを継続していくことで綺麗になってください。
例えば、青汁を毎日少しずつ飲み続けると徐々に肌がつやつやしてきます。サプリや化粧品に頼るのではなく、自然のもので良くなった体は、ずっと綺麗でいられるはずです。

綺麗な心と美しい健康は常に食事からだと思います。